KWANSEI GAKUIN UNIVERSITY

関西学院大学体育会 合気道部

お知らせ一覧
2022年
5月9日

関学合気道部61代幹部 への応援メッセージ

関学合気道部61代幹部への応援メッセージ

 

 令和2(2020)年から世界中で大流行した「コロナ」は翌令和3(2021)年も続き、この応援メッセージを編集している令和4(2022)年にも終息していません。
 コロナウイルスの弱毒化と変異により 重症者率の低下が見られ、経済再生の必要から規制も徐々に緩和されました。昨年延期の東京オリンピック・パラリンピックも2021年に開催されました。しかしながら、低下傾向にあった感染者が再度増加するなど第6波を迎えるに至りました。この先の見えない、いつ終わるとも知れない暴風雨のような中で 関学合気道部の部員達は 学生生活を過ごしました。
 同じ道場で部員が一緒になって練習する機会がほとんど無く、試合、大会も中止や内容の変更が相次ぎました。このような中61代幹部諸氏は合気道初心者の新入生や白帯の下級生を率いて部活動継続に奮闘されました。彼等彼女等の部員に対する深い愛情と努力に敬意を表します。皆様が卒業にあたり、感謝を込めて応援メッセージを送ります。

 

OB・OGより61代幹部への応援メッセージ

 

昭和55年卒 OB会会長 安野谷 幸彦OB

 

 関学合気道部現役部員としての活動期間約3年半の内、コロナ禍は約2年余となり、思うように練習のできない日々が続きました。新幹部となって自分たちの時代になればあれもこれもしたいといった希望が有ったと思いますが、なかなか出来なかったのではないでしょうか。長い出口の見えないトンネルを行くようで、葛藤や落胆が混ざり合った日々だったと思います。OB会長として諸君たちと思うように会えないことが大変歯がゆく、残念でした。
 練習がままならない状況下でしたが 春には新入部員達が合気道部の戸を叩きました。以前幹部と、コロナ禍で練習時間が減少することは、事故に繋がる危険性が有り、非常に心配だと話し合ったことが有りました。そんな折 ある日道場に行き、練習を拝見する機会を得ました。その時は道場に4~5人程度しか入れなかったと思います。そこに新入部員も居たと思います。彼等彼女等がしっかりと受け身や基本動作が出来ているのを見て、驚くと共に非常に安堵したのを覚えています。
 監督・コーチ陣の皆様の指導も有ったと思います。自分たちの練習もままならない中で、赤子(新入部員)の手を引いてよくやっていただいたと、感謝し手を合わせました。
 先輩としての 責任感、使命感というものよりもっと深い処の、皆さんの「愛情」を感じました。
 昨年(令和3年)全日本合気道競技大会、武育会演武大会では 諸君の後輩達が活躍しました。君たち自身の代は 大会や試合が中止になったり、十分な形で出来ませんでしたが、自分達の努力が自分達の成果として実を結ぶのでなく、時を経て、人を変えて実を結ぶ形となりました。困難なコロナ禍の中、よちよち歩きの白帯部員を率いて、事故無く、好成績を生み出されたことを誇りに思います。
 諸君達が関学合気道部で養ったのは、合気道の技だけでなく、困難を土壌に養った「愛情」だったと思います。皆さんの活動には 上村部長、島田副部長をはじめとする学校関係者、大原監督、コーチ、コーチ補佐の皆様 そしてOB会員の皆様のご協力、ご支援が有りました。改めてOB会長として御礼申し上げますと共に、合気道部に関わる方々すべてが一つのチームと思います。
 関学合気道部の経験を財産として社会に巣立たれ、自分の人生を切り開かれますよう心よりお祈り申し上げます。 また道場に戻って来られることを期待します。

 

昭和54年卒 柏原 敬子OG

 

 皆様、ご卒業おめでとうございます。
 4年間の大学生活のうち、2年以上の期間を新型コロナウイルスに振り回され、大変な思いをされましたね。それでも同期生の絆を深め、後輩達を立派に導いてこられて素晴らしいと思います。
 社会に出られても、迷ったり悩んだりすることがあるでしょう。分岐点に立った時はいったん立ち止まってもよいので、右に行くか、左に行くか、進むのか、退くのか、自分で決めるようにしてください。自身の主体性を発揮できないままズルズルと、いつの間にか流されてしまわないように。 「この道は自分が選んだ」という気持ちがあれば、苦しい時や思い通りにいかない時も、次に繋げていくことができるのではないでしょうか。
 私達が歩む人生は、自分では見えないけれど後ろにできた航跡が示してくれます。それは一人一人異なり、高いか低いかは重要ではありません。自分が自らの航跡に誇りをもって人生を全うすることが大切だと思います。これからも、あなたらしい航跡を描きながら社会を拓いていってください。新しいステージでの御活躍をお祈り致しております。

 

昭和57年卒 前田修志OB

 

 これから卒業される皆さんへ、はなむけの言葉を贈りたいと思います。
この2年コロナ禍のなか、満足な稽古も出来ず大会中止など厳しい時期を過ごさざるを得なかったことは、残念だった事と思います。
 しかしこの厳しい中であっても、最後まで合気道部に所属し稽古をし続けたことは、将来必ず大きなプラスとなって帰ってくると確信しています。合気道の目指す理念、精神はこれからの社会環境に合致した素晴らしいものだからです。
 この4年で培った合気道精神を忘れず、どうか社会に出ても頑張って下さい。
そしてOB・OGなってからも現役の後輩の皆さんを共に応援していきましょう。
 4年間よく頑張りました。

 

昭和59年卒 網中 伸緑OB

 

 関西学院大学 体育会 合気道部 61代 4回生の皆様
 ご卒業おめでとうございます。心からお祝い申し上げます。61代の皆さんもコロナ禍の学生生活だったと思いますが、きっとご両親の温かい愛情と支えがあったことでしょう。これからは親孝行にも一層励んでくださいね。また、この大変な時間を大切な仲間と一緒に乗り越えたからこそ得られたものが、何年かのちに振り返った時にきっと明らかになることでしょう。
 現在の世の中は大きな変革の時ですが、若い皆さんには、きっとワクワクすることにも多く出会えると思います。「僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る」どうかこれまでの貴重な経験を大切に、皆様がこれから進むそれぞれの道で活躍することを心から願っています。

 

昭和59年卒 松田 忠信OB

 

 皆さんご卒業おめでとうございます。
 今これを書いているのは締め切り日の2月28日です。昨年同様ギリギリになってしまいました。思う存分キャンパスライフを送ることができなかった皆さんの心内を思うと、どんな言葉を送ればいいのか思い悩むうちに、ギリギリになってしまいました。でも、やはり感謝の気持ちは伝えたいと思い筆を取りました。多くのOB・OG同様、合氣道部て過ごした4年間は、皆さんにとって人生の中でも濃密な時間のひとつになると思います。そして、長引くコロナ禍の中で、創意工夫しながら活動を続けてこられ、後輩たちにバトンを渡してくださった皆さんに、心からありがとうを伝えたいと思います。
 思えば皆さんと稽古ができたのは1、2回生の時のみで短い期間でした。私が皆さんと稽古するときにいつも心がけていたのは、何か皆さんの心に残るような稽古がしたいと言うことでした。何か1つでもそういうものがあったことを願うばかりです。
 昨年同様、今年も紙面ではありますが、最後に稽古をして皆さんを送り出したいと思います。よろしくお願いします。皆さん、日本刀がどう作られているかご存知ですか。日本刀を作るときに鍛錬と言う言葉が使われます。何故かと言うと、熱して和らげた鋼を打つことで、鋼の中に含まれる不純物をはじき出して、炭素量を均一化して、幾重にも層を作ることによって鋼を強靭なものにするという作業を積み重ねていくからです。この作業は「折り返し鍛錬」と呼ばれます。この作業が15回ほど繰り返されると、鋼は三万ほどの層となり、強靭さを増していきます。折り返し鍛錬された硬い鋼をより柔らかい鋼で包み込むことによって、日本刀の「折れず、曲がらず、よく切れる」という実用に耐えるための素型が出来上がっていきます。この鍛錬の工程が刀の質を決めます。そしてそれを沸かして打つという工程を繰り返すことで刀の形に整えていきます。
 武道の鍛錬に相通じるものが感じられませんか。「強すぎず弱すぎず」何度も何度も繰り返し適切な鍛錬を積み重ねることによって、無理な力や無駄な力を取り、強くてしなやかな体を作り上げていく。そしてこれを実行していくためには、持続する強い志が要求される。そして何よりも打てば響くやわらかい頭と体が前提となる。ある刀匠が「鍛々美に至る」と言う言葉を残しています。武道に置き換えれば「鍛錬」の裏づけのない技は美しい光を放たない。美しい光がなければ単なる喧嘩技、あるいは見せかけだけの軽業、宴会芸。「殺と活」「剛と柔」といった矛盾を結合させ、「調和」を生み出していくことを求めて修行していく日本武道。そして、その境地を技として昇華させることを死ぬまで求めた植芝盛平翁が残した武道。それが合氣道です。形骸化してきているとは言え、日本の伝統的な武道の持つ思想が合氣道には残されています。
 縁あって、皆さんは合氣道という武道に出会いました。これから仕事という新たなステージで自分自身を磨き育てていかれる中で、武道鍛錬のあり方、そして合氣道が持つ思想・哲学が少なからず支えになることを心から願っています。

 

平成2年卒 上月 修OB

 

 練習再開のために大学側と粘り強く話し合い、道場が使用できない環境でも、練習方法を工夫し、後輩を指導してきました。前例の無い状況でも真摯に現実に向き合ってきたみんなを、私は誇りに思います。この経験は将来必ず生きてきます。胸を張って卒業してください。また一緒に練習しましょう。

 

平成15年卒 OB会事務局代行 吉岡 輝OB

 

 第61代の皆さんへ
 こんにちは!OB会事務局の吉岡です。世間は相変わらずコロナ禍ですが元気に過ごされていますか?大学生活の4年間はあっという間でしたか?ちなみに私は約20年前に卒業しましたが、それすら昨日のことのようにあっという間と思う今日この頃です(笑)このようにあっという間の4年間にもかかわらず、コロナは今も蔓延しており、皆さんはその大半をリモート授業や稽古の自粛を余儀なくされるなど、本当に辛い思いをされたと思います。人生で一番楽しい時期でもある大学生活が、こんな事態になるとは誰もが予想しなかったことでしょう。もっと勉強できたはず、もっと稽古して上手くなれたはず、もっと色々なことをしたかった等、心残りのことはきっとあることだと思います。
 ただ、これだけは知ってほしいのですが、なぜ自分達だけがこんな目に遭わないといけないのだとか、ネガティブな気持ちにならないでほしいのです。ネガティブな気持ちでいると、何事にもネガティブな考えとなってしまい、ついには他人のせいにしたりしがちです。このような状態では、何をしてもうまくいかないものです。(そもそもそんな人と一緒にいたいとは思わないですよね?)もし今後、皆さんが辛いことがあってネガティブな気持ちになった時は、合気道部の基本理念を思い出して下さい。
「闘志 至誠 感謝」もちろん覚えてますよね?
今さらながら改めて辞典で調べたところ、下記の通りでした。
  闘志・・・戦おうとする意志。
  至誠・・・この上なく誠実なこと。まごころ。
  感謝・・・ありがたく思って礼をいうこと。心にありがたく感ずること。
 人によって解釈が異なるかもしれませんが、私はこのように解釈をしています。
「事実を素直(誠実)に受け入れ、事実に対して戦い、それでいて事実に直面したことにありがたいと思う」
 皆さんはまだまだ若いので、今後も色々な経験をされると思います。ましてや辛いことをありがたいと思えだなんて頭おかしいだろと思うかもしれませんが、ものは考えようです。何事も前向きに考えた方が人生楽しいと思いませんか?私事ですが、私は昨年よりOB会事務局のお仕事を手伝わせて頂くことになりました。ひょんなことがきっかけでしたが、仕事の合間を見つけてやるので、大変ではないといったら嘘になります。ただ、意外と楽しくやらせて頂いています。仕事仲間とは別で諸先輩方~後輩まで幅広い世代の方々とコミュニケーションが取れるのは、体育会ならではの醍醐味ではないかと思い感謝しています。
 最後になりましたが、皆さんのご健康・ご多幸、及び更なるご活躍を祈念して私の挨拶とさせて頂きます。

 

平成17年卒 尼子 祐輔OB

 

 4回生のみなさまへ
 ご卒業おめでとうございます。4年間、本当にお疲れ様でした。
 色々想うことも沢山あったかと思います。「わかるよ、その気持ち」「かわいそう」など安易な言葉をかけるつもりはございませんが、こんな時期の4回生だから、感じたこと、学べたこと、経験できたこともあるはずです。
いつか、この4年間を同回生のみんなで、笑い話にしていけるように社会人も、お互いに励まし合って、楽しんでください。
 学生時代もいいですが、社会人もなかなか悪くないですよ。これからも応援しています。

以上

執筆者
obog
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